連動文 中国語文法

1つの主語が複数の述語動詞を導く中国語文法の『連動文』を解説

"去"を使った連動文を解説

連動文とは1つの主語が複数の述語動詞を導く中国語文法を解説

中国文法『連動文』の解説

「連動文」とは1つの「主語」が複数の「述語動詞」を導く中国文のことです。 「食堂へ行って食事をする」など「行く+食べる」の様に2つ以上の動詞が並ぶのが「連動文」です。
「連動文」は述語動詞によって分類されますが、その中でも最もよく使用される「去/来」を使用して解説します。

では、実際に例文を解説します。

基本文:我 去 餐馆 吃 北京烤鸭
         (wo3 qu4 can1guan3 chi1 bei3jing1kao3ya1)

日本文に訳すと「私はレストランへ北京ダックを食べに行きます」の意味となります。
この例文には2つの文が隠れていることに気づかれましたか?
1文目は「我 去 餐馆(私はレストランに行く)」
2文目は「我 吃 北京烤鸭(私は北京ダックを食べる)」です。
この2つ文が1つの文になっています。
なお、文法の順番としては「時系列」の順番となります。
例文の場合、「レストラン」に行かなければ「北京ダック」を食べれないため、 前に「レストランへ行く」で、後に「北京ダックを食べる」の順番となります。わかりやすいですね。

否定文:我 不去 餐馆 吃 北京烤鸭
         (wo3 bu2qu4 can1guan3 chi1 bei3jing1kao3ya1)

日本文に訳すと「私はレストランへ北京ダックを食べに行かない」の意味となります。
ここでは述語動詞である「去」と「吃」のどちらを「否定」すればよいか迷いますよね。
答えは1つ目の述語動詞を否定すれば良いです。
「基本文」でも説明した通り「連動文」の文法は「時系列」の順番になています。 「レストラン」へ行かなければ「北京ダック」も食べれません。
なので、1つ目の述語動詞「去」の前に否定語「不」を置けば良いですね。

完了文:我 去 餐馆 吃了(α) 北京烤鸭了(β)
         (wo3 qu4 can1guan3 chi1le bei3jing1kao3ya1le)

日本文に訳すと「私はレストランへ北京ダックを食べに行きました」の意味となります。
「了(α)」でも「了(β)」でも完了の意味を表現しています。 ただ、意味合いが変わります。
「了(α)」では「北京ダックを食べた。そして・・・」の様に、この後に文が続くニュアンスがあります。
「了(β)」では「北京ダックを食べたから」と「語気助詞」の説明のニュアンスが含まれます。
例えば「体重が増えた人」の説明として「北京ダックを食べたから」の様に説明の時にも「語気助詞」の「了(β)」が使用されます。

完了否定文:我 没去 餐馆 吃 北京烤鸭
               (wo3 mei2qu4 can1guan3 chi1 bei3jing1kao3ya1)

日本文に訳すと「私はレストランへ北京ダックを食べに行っていません」の意味となります。
「去」と「吃」のどちらの前に「完了否定詞」の「没」を置くか、もう迷いませんね。
ここは「否定文」と同様に行動の順番で先に行動する「去」の前に「没」を置けばよいですね。

当否疑問文:你 去 餐馆 吃 北京烤鸭吗?
              (ni3 qu4 can1guan3 chi1 bei3jing1kao3ya1ma)

日本文に訳すと「あなたはレストランへ北京ダックを食べに行きますか」の意味となります。
一般的な「吗」疑問文ですね。

反復疑問文:你 去没去 餐馆 吃 北京烤鸭?
              (ni3 qu4mei2qu4 can1guan3 chi1 bei3jing1kao3ya1)

日本文に訳すと「あなたはレストランへ北京ダックを食べに行きましたか」の意味となります。
連動文は行動の順番で文が構成されていることはもう理解できていますね。 なので「反復疑問文」でも1つ目の述語動詞「去」を反復すれば良いですね。

『連動文』の文法要点

「去没去」と「去不去」の違いについて

反復疑問文の例文で「去没去」とありますが、では「去不去」は使用できないのか?と疑問に思われましたか? 結論から言うと「去不去」も使用可能です。
ただ、この両文の意味合いが違うことに注意する必要があります。
「去没去」は「行きましたか?」を表現する「完了文」で、言わば過去の事象の完了を表現するのに対して、 「去不去」は「行きますか?」を表現する「未来/確認」で、言わば未来(これから)の内容確認を表現します。
この使用方法に注意すれば問題ないですね。




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