数量目的語文
『数量目的語文』とは「間接目的語」と「直接目的語」の間に置かれ「どのくらい」を表現する中国語文法です。
数量目的語文
『数量目的語文』の文法解説
『数量目的語文』とは前に解説した
『二重目的語』の文法を表現する「間接目的語」と「直接目的語」の間に置くのが基本形です。
意味としては「どのくらい」を表現します。
ただし、文によってはその語順が変わります。
また、「数量目的語」には「名詞を数える:名量詞」「時間を数える:時量詞」「動作/行為を数える:動量詞」があります。
では、実際に例文を解説します。
名量詞:你 給 我 一盘 饺子(ni3 gei3 wo3 yi1pan2 jiao3zi)
日本文に訳すと「私に餃子を一皿ください」の意味となります。
名量詞とは「名詞(餃子)」を数える際に使用します。
ここでは餃子を数えるため「直接目的語(餃子を)」の前に「数量目的語(一皿の)」を置きます。
「名量詞」の場合は常に「直接目的語」の前に置きます。
また、主語である「你」については、つけなくても構いません。
なぜ、主語である「你」をつけなくてもよいかは『数量目的語文』の文法要点で解説します。
日本文に訳すと「私は10分間、電車を待った」の意味となります。
「間接目的語」がないですね。なぜないかは『数量目的語文』の文法要点で解説します。
「時量詞」とは時間を数える際に使用します。ここでの「数量目的語(10分种)」は「直接目的語(电车)」ではなく、
「動詞(等)」にかかり「10分待つ」の意味になることに注意する必要があります。
では「私はあなたを十分間待つ」の文はどうなりますか?
「我 等 十分种 你」にはなりません。
なぜ「我 等 十分种 你」とならないのかは『数量目的語文』の文法要点で解説します。
日本文に訳すと「彼は私に一回中国語を教える」の意味となります。
「動量詞」も「時量詞」と同様「動詞」にかかる「数量目的語」です。
ここでの「数量目的語(一次)」は「間接目的語(中文)」にかかるのではなく
「動詞(教)」にかかり「一回教える」の意味となることに注意する必要があります。
『二重目的語』の文法要点
「名量詞」の主語がいらない理由中国語では主語が明らかな(例えば目の前の人と話している)場合などは、わざわざ「你」をつける必要はなく、 主語を省略することが可能です。
「普通目的語」と「人称代名詞」について
「我 等 十分种 电车」の「电车」は「普通目的語」と言い
「数量目的語」の後に置きます。
しかし「你」など「人称代名詞(你や他)」の場合は「数量目的語」の前に置き
「我 等 你(他) 十分种」となります。
「我 学了(α) 三个月 中文了(β)」を例文に見ていきます。
「了(α)」は「アスペクト助詞」で動作の「継続」を表現します。
「了(β)」は「語気助詞」で動作の「完了」を表現します。
ここでは「了(β)」の用法に注意する必要があります。
もし「数量目的語」がなく「我 学 中文了(β)」の場合、
訳は「私は中国語を学んだ」の意味となり、動作の完了を表現します。
しかし「我 学 三个月 中文了(β)」のように「数量目的語(三个月)」がある場合、
その意味は「私は中国語を学んで三ヶ月になりました。」と「数量目的語」の数値に達したことを表現します。
例えば「三个月了」の訳は「三ヶ月になった」「一百个人了」の訳「百人になった」となります。
また「我 学 三个月 中文了(β)」は「三ヶ月学んだ」その後も「学んでいる」と言う「継続」の意味合いを含みます。
なお、「了(α)」「了(β)」の併用は可能であり、その場合の意味は「継続」の意味となります。
※「了」の用法は
『一般動詞述語文』
でも解説しています。