形容詞述語文の使い方 -中国語文法-

形容詞を「述語(動詞)」として使用する中国語文法を解説

形容詞述語文の使い方 -中国語文法-

形容詞述語文は形容詞を述語(動詞)として使用し、人や物事の状態、性質を表現する中国語文法を解説

形容詞述語文』の文法解説

『形容詞述語文』とは形容詞を述語として使用し、その物や人の状態および、性質を表現します。 『形容詞述語文』も『述語文』と同様、 基本文法型は「S(主語)+V(述語動詞)」です。 しかし『形容詞述語文』は「形容詞」を「述語動詞(V)」として使用します。
ただ、「形容詞」単体で「述語動詞」になると、文がまだ終わっていない感じを与えるので、 「疑問形」や「比較形」で用いられることが多いです。

では、実際に例文を解説します。

基本文 :花茶 貴 (hua1cha2 gui4)

日本文に訳すと「このジャスミン茶は高いです」の意味となります。 中国文をそのまま読むと「花茶(ジャスミン茶)」は「貴(高い)」となります。

例文では形容詞である「貴(高い)」が述語(V)の位置に置かれています。 これが「形容詞述語文」です。

また『形容詞述語文』は意味の裏にあるニュアンスに注意する必要があります。 形容詞単独で述語になる形容詞述語文』場合は比較の意味が含まれます

例文の場合「このジャスミン茶の方が高い」と「他のお茶」と比較をして「このお茶の方が高い」の意味が含まれます。

では、比較の意味合いを打ち消したい場合はどうすればよいのでしょうか。 それは次の「比較打消基本文」で解説します。

比較打消基本文 :花茶 很貴 (hua1cha2 hen3gui4)

日本文に訳すと「このジャスミン茶は高いです」の意味となります。

「基本文」の訳と意味は同じですが、副詞である「(とても)」を形容詞述語「貴(高い)」 の前に置くことで形容詞述語単独の文でなくなり比較の意味が打ち消されます。 なので、基本文のような比較の要素はなくなり、意味としてはただ単に「このジャスミン茶は高い」の意味となります。

ただ、「(とても)」の役割は比較要素を打ち消すために使用されるため、 本来の意味である「とても」の意味合いは中国人には伝わりません。。。

では「このお茶はとても高い」と純粋に「とても高い」ことを中国人に伝えたい場合はどうすればよでしょうか。 純粋に「とても高い」ことを中国人に伝える方法は『形容詞述語文』の文法要点で解説します。

否定文 :花茶 不貴 (hua1cha2 bu2gui4)

日本文に訳すと「このジャスミン茶は高くないです」の意味となります。

「述語動詞」の前に「否定語(不-ない)」を置くことで「否定文」になることは 『述語文』でも解説しました。

また、否定語の「不(ない)」が形容詞「貴(高い)」 の前に置くことで形容述語単独の文でなくなり比較の意味が打ち消されます

なので、基本文のような比較の要素はなくなり、意味としてはただ単に「高くない」の意味となります。

当否疑問文 :花茶 貴吗? (hua1cha2 gui4ma)

日本文に訳すと「このジャスミン茶は高いですか?」の意味となります。

文末に疑問詞「吗」を置くだけで疑問文になることは 『述語文』でも解説しました。

また、否定文と同様、疑問詞「吗」があることで、形容詞述語単独の文でなくなります。 なので「基本文」のような比較の要素はなくなり、意味としてはただ単に「高いですか?」の意味となります。

疑問詞疑問文:什么 茶 貴? (shen2me cha2 gui4)

日本文に訳すと「どんなお茶が高いですか?」の意味となります。

「疑問詞疑問文」とは『述語文』でも解説した通り、疑問詞をもつ疑問文のことです。
什么(shen2me)』は「どんな」の意味です。覚えておくと便利ですね。

また、「どんな?」と疑問を表現するのに、文末には「」を置けない理由は 疑問を表現する疑問詞「什么」が文中にあり、既に疑問文として成り立つため、文末に疑問詞「は置きません

『形容詞述語文』の文法要点

比較打消基本文で「とても高い」を表現する方法

「花茶 很貴(ジャスミン茶はとても高い)」と表現をしたい場合は 「(とても)」を強調して発声すれば「とても」と中国人は解釈します

「強調して声を発生する」と抽象的な表現で良いのか?と心配されると思いますが、 「(とても)」を強調して発声するだけで中国人には「とても」の「意味が含まれる」ととらえるのです(笑)




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