述語文「是」と「不是」の使い方

述語「是」を用いて判断/紹介を表現する「述語文」の「基本文」「否定文」「当否疑問文」「疑問詞疑問文」の中国語文法を解説

述語文「是」と「不是」の使い方

述語文の「基本文」「否定文」「当否疑問文」「疑問詞疑問文」の中国語文法を解説

『述語文』の文法解説

中国語の基本文法は『S(主語)+V(述語)』です。 V(述語)として用いられるのは主に「動詞」か「形容詞」です。 一番基礎となる中国語文法です。

ここでは「」を使用した『述語文』を解説します。

」は判断/紹介などを表現する動詞で、日本語の「・・・である/です」を表現します。 また、中国語の基本文法は「S(主語)+V(述語)+O(目的語)」の順番です。

」はV(述語)の部分に入り、「S(主語)はO(目的語)である/です」を意味を表現します。 文法的には英文の「be動詞」の文法と同じです。

では、実際に例文を解説します。

基本文 :我 是 山本 (wo3 shi4 san1ben3)

日本文に訳すと「私は山本です」の意味となります。 中国文をそのまま読むと「我」(私)は「是」(です)「山本」(山本)」となります。

「S(主語)+V(述語)+O(目的語)」の順番に並んでいますね。 これが中国文法の基本型となりますので、しっかり覚えておきましょう。

また、気づいた方もいると思いますが、中国語と英語の文型はほぼ同じです。 中国語文法の基本文は英語文法で言う「be動詞」です。

なので「」は英語で言う「is」と同じ役割を果たすと覚えると簡単ですね。

否定文 :我 不是 鈴木 (wo3 bu2shi4 ling2mu4)

日本文に訳すと「私は鈴木ではありません」の意味となります。

自分は「山本」なのに、相手から「あなたは鈴木さんですか?」などと聞かれた際、 「私は鈴木ではありません」と否定する時に使用します。

否定を表現する場合、中国語ではほとんど「V」(述語)の前に否定語を置けば良いです。 ここでは「述語(是)」の前に、否定語である「不」を置くことで否定文になります。

当否疑問文 :你 是 山田吗? (ni3 shi4 san1dian3ma)

日本文に訳すと「あなたは山田さんですか?」の意味です。 初対面の人と会った時などに使用する言い回しですね。

中国語で当否疑問文を表現する場合、文末疑問詞である 「」を置くことで当否疑問文になります。

ただし、次の『疑問詞疑問文』で「」を使用することはできません。 詳しくは『述語文』の文法要点で解説します。

疑問詞疑問文:你 是 哪位? (ni3 shi4 na3wei4)

日本文に訳すと「あなたはどなたですか?」の意味です。 疑問詞(哪)を含む疑問文を「疑問詞疑問文」と言います。

疑問詞疑問文の例文では「どなたですか?」と疑問を表現するので、文末に「」を置きたくなりませんか?
しかし、疑問詞疑問文の文末に「吗」は置きません。なぜ「吗」を置かないかは文法要点で解説します。
ちなみに、「哪位」は「どなたですか?」と丁寧な言い回しなので、覚えておくと便利ですね。

『述語文』の文法要点

疑問詞疑問文で「吗」を使用しない理由

中国語疑問文は、疑問を表す単語が文中に1つあれば疑問文になります

疑問詞疑問文の例文「你 是 哪位?」では、疑問を表現する疑問詞「哪」が 文中にあるので、既に疑問文として成り立ちます。

なので、疑問詞疑問文の文末には疑問詞の「吗」を置く必要はないのです。

「不」の発音

否定文の例文で「」の発音は通常四声(bu4)です。 しかし、後語の「是」も四声(shi4)であるため、前の「不」は二声(bu2)に変わります。

このように、四声+四声の場合は、前語の発音は二声に変わることに注意する必要があります。 これは、よく検定に出題されますので、四声発音をする単語は注意して覚えとくとよいでしょう。

例えば「是」の他にも、次の文法解説 『形容詞述語文』 に出る「貴(gui4)」も四声です。 そのため否定文の場合、前語の「不」は二声(bu2)に変わり、「不貴(bu2gui4)」となります。




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